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1月程前に精華大学ガーデンのMLで知り、かなり楽しみにしており、自営業の特権を活かして受講して参りました。 精華大学には前回自分自身のワークショップで行った以来。 ダンス関係の友人も2人程受講していました。 内田樹氏は今最も売れっ子の現代思想家で、神戸女学院大学文学部総合文化学科教授でもあられます。 釈徹宗氏はこの機会に知りました。 内田氏には○軸修正法のセミナーで一度だけ拝見したことがあり、『死と身体―コミュニケ-ションの磁場』『疲れすぎて眠れぬ夜のために』『身体の言い分』の3冊程度とたまにミーツのコラムを読んだ程度、『寝ながら学べる構造主義』略して「寝な構」も買ったまま読んでいませんでした。。。 上記の2冊が面白く、人気ブログ内田樹の研究室もたま~に拝見し、またこの「呪いと祝い」と言うなんとも私好みのタイトルに引かれました。 講義内容は「呪いと祝い」と言うお題以外にも、話が脱線しつつも、非常に面白く、内田氏の話す内容は上記2冊の内容からのものも多く、把握することが楽でした。 『疲れすぎて~』にも書かれていた内容ですが、山下達郎やサザンの桑田をあげて、 「快楽はある種の反復性のうちに存する」p162 とあるように、著書の内容に矛盾しない発言をされていました。 書籍やブログでも重複する内容を書かれているのは当然一貫性を待った思想を展開をされている証拠でもあるのですが、敢えてそこを表現するのは、やはりある種のクリエイターとしての葛藤とまでは言わずとも、ある種の申し訳なさのようなものもあるのではないかと、、、少し深読みしてみるのでした。。。 講義の内容を振り返ると2時間の中に多岐にわたるのですが、自分自身のお仕事(治療)なんかと絡めて、自分のためにまとめてみたいと思います。 「枠/全体像を捉えていれば、中/諸事は自由自在、臨機応変に対応可能である」内田氏 これも、「死と身体」に似たような記述があったように思うのですが、、、 これはまさに治療に当てはまると言うか、さんざん最近(これまでも、、)言われていることです。 身体と言う全体像の中に生じている何らかの病変部に捕われてしまうと、全体像を失い 闇雲な治療になってしまう。 ○○療法における明確な身体の枠。○○置 御身呼の場合は、内側の液体の枠?を外の呼吸の枠?に浮き立たせ、揺らぎの中で合ってくる??今の感覚。。。 マイクロスリップの話、イチローやその他の達人との類似性内田氏 マイクロスリップとは、日常の動作に普遍的に存在している極微細な行為の躊躇い、失敗 リードや三嶋氏のアフォーダンス/生態心理学の本を読んでいる時に非常に気になり、治療との関連を考えると面白そうだと思っていました。 本来の意はスリップ=躊躇い/失敗との直訳ではなく、行為のために必要な無意識化の微調整の間?とでも言えば良いのでしょうか? イチローなどはこのマイクロスリップがより細かく存在している、割れている。 それによってボールとのコンタクトポイントを正確に調整することができる。 治療の達人においても恐らくこれは行われているのでしょう。 多彩な様々な層を捉える瞬間・・・ ツボに鍼をさす瞬間・・・ 押圧・・・ 生体と言う瞬時に移り行く場において、どこにも居着かず、即興的に、、 努力と経験よって培ってきたオートマティックな能力であって、それを培う方法論は伝えることはできたとしても、その能力そのものを授けることは、、、云わずもがな・・・ですね。 頑張らないと。。。 「動作を割る」ことについても、「死と身体」にありましたね。 「少し先の自分を先読みする」内田氏 これは自分自身のクライミングの体験でもあるのですが、完璧なムーブで登れたときの感覚はまさにそれです。 1手先の自分が先に登っていて、自分はその自分に重ねていけば良いだけ・・・ 数回しか経験したことはありませんが、嘘のように自分の限界を超えてしまうときがあるんですよね。。。 治療ならばまさに、入ってきた瞬間に「お前は既に治っておる!!」瞬○術(笑) なんて言ってみたいですね~、、、 「呪いは同じコミュニティー内に居る者にしか通用しない。コミュニティー外の人間には通用しない」釈氏 これもなるほどです。 ネット上の書き込みを苦にしての自殺する人とそれを意にも返さずに居られる人の違いはその人の住んでいる「場所」と言うことですね。 逆に言うと「自分が何故そんなことを苦にしてしまうのか?」と考えれば、自分自身の居るところのヒントにもなる訳ですね・・・ う~ん、身につまされる思いです。。。 「人間生命力は元来過剰なものであり、分配(利他行為)を行わなければ、その過剰な生命力は呪と化す」釈氏 ジョルジュ・バタイユの言葉 う~ん、治療なんかはまさにダイレクトに繋がりますね。。 また、「人と猿を分つ行為は(食料等)分配である」とのことでした。 何かをひたすらに求め続ける心もまた、業を生み出すだけなのですかねぇ。。 「予祝」=あらかじめ難を防ぎ、何事も起こらないようにすること 治療ならば、治りやすい環境。呼吸が通りやすい環境。治療の場の清浄化。 でしょうかね。。。 本質的な本当の治療ってのはきっとそう言うことなんでしょう。 決して感謝されない治療。 でも、感謝されることには意味はなくとも、感謝をすることには意味がある。。。 う~ん。。。 そう考えると、殆どの治療現場ってのは、、、 「あなたはこの背骨が右にずれている」 「あなたは左の骨盤が・・・」 「頭の骨が歪んでいる」 ああ、呪いだらけだわ...(笑) 極力言わないようにしているのですが、、、 しかし、患者さんも無意識的に呪われたい方が多いような(苦笑) その他、 魔境からの導きの糸としての呼吸、数息観 「仮面」大衆性の代弁者としての役割 脱呪術化としての「改名」 などなど、興味深い話ばかりでした。。。 とりあえず、自分自身のまとめのために。。。 どんないい状態も、悪い状態も、良い感覚も、悪い感覚も、 全ては移ろい行くもの、、、 でも、悪いものは居着きやすく、良い感覚はより移ろいやすい、、、 アニッチャー、アニッチャー、アニッチャー... 追伸:参照追加 内田樹氏の講義内容ブログ 偶然同じ講義を受けていたはたこさんのブログ
by karada-otaku
| 2008-10-27 03:35
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