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クライミング話ばかり続いて恐縮ですが、今日はクライミング時の障害について。 クライミングでは多くの場合上半身、特に上肢(肩・肘・手)の障害が多いのですが,その他にも落下による障害や加重時の下半身の障害も少なくありません。 今回はクライミング時に生じた膝関節の障害について説明します。 クライミングで「ヒールフック(Heel Hook)」といって、踵を高いところに載せた状態で、かき込ん出いくテクニックがあります。 自然のボルダーや人口壁でも130度〜ルーフ(180度)の傾斜では非常に多用するムーブです。 意識してトレーニングして鍛えられているクライマーの上半身と違い、下半身は疎かにされがちで、特にクライミングジムメインのクライマーは下半身がとくにひ弱です(私も・・・) それで、このヒールフックを行った時に、膝を痛めてしまった方が2週間程前に来られました。 体重を載せて次のホールドを取りにいく瞬間に、 『ガギッ』 と膝の関節で音がして、その後完全には膝が伸びなくなったそうなのです。 その方はクライミングを初めて4ヶ月で、週2〜3回主にジムで登られている方でした。 このペースで4ヶ月もするとかなり上達し、様々なムーブが必要となる難易度の課題にトライするようになり、登ることが面白くて仕方ない時期です。 ですが、まだまだ体はできてないと言えますし、難易度の高い慣れないムーブを繰り返すことで、同箇所にストレスがたまり、知らず知らずにストレインを生み出しています。 分かりやすいように写真で説明します。 黄緑色の→のようなモーメント(回転)が生じ、膝関節剪断力がかかります。 それによって、大腿骨(太ももの骨)から下腿骨(ふくらはぎの骨)が前方にすべるような力にさらされます。 それを防いでいるのが前十字靭帯(ALC)なのですが、それが過伸長され、場合によっては断裂する恐れがあります。 この方も音と痛みと伸びない膝に驚かれ、すぐに整形外科で診察を受けたそうなのですが、靭帯の断裂は幸いみられなかったため、「2、3日安静」と言われて湿布をもらったそうなのです。 しかし、3日経って痛みはかなり引いたものの、膝が完全には伸びず、伸ばそうとすると痛みが出る為、OQHPでこちらに来院されました。 クライミングの障害ですので、受傷起因はよく理解できましたので、セオリー通りオステオパシーのテクニックの一つであるカウンターストレイン(CS)で前十字靭帯のストレインを除去しようとしたのですが、CSでは完全伸展した状態で靭帯に対して圧力をかけるので、使用できません 仕方が無いので、別法として、膝固めのようなポジションで障害を誇張(前十字靭帯をより伸張)してストレインを取ると、膝を完全伸展しても痛みがなくなりました。 ただ、加重がかかるとそれでも痛みが出てくると言うので、全身の治療を行い、再度立っていただくと、 「9割マシです!!」(一瞬、9割増かと思いました..笑) とのことで、1度の治療で終了しました。 ボルダリングなどの瞬間的に爆発的な力が必要な場合、どうしても身体の黄色信号に気付かず、そのまま体を動かしてしまいがちです。 この障害はクライミングだけでなく、ランナーやラグビーなどのコンタクト系スポーツなど、あらゆるスポーツに起こりうる障害ですので、この記事が参考になっていただければと思います。 寒くなって来ましたので、ウォームアップはもちろんのこと、クールダウンもしっかりと行い、何より自分自身の体を知り、自信の限界をよく弁えて運動を行って下さいね 参考になるHPリンク 前十字靭帯弥生病院 前十字靭帯損傷黒部市民病院 前十字靭帯の治療関東労災病院
by karada-otaku
| 2009-12-08 21:02
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